モデリングからプリント方法まで動画に撮ってみました
自分はだいたいいつもこんな感じで 3D プリンタを使っています
ポイントなど詳しく紹介します
環境
- macOS 11.5
- blender 2.93.1
- QIDI-Print 5.3.2
- X-Smart
モデリング
3D プリンタでプリントするためには 3Dモデルデータが必要になります
拡張子でいうと「.stl」や「.obj」ファイルになります
blender はフリーのモデリングツールでゲームなどでも使えるレベルのモデリングが可能です
自分は blender でモデリングしますがモデリング自体が面倒な場合は Thingverse などで好きな stl ファイルを探すのもありです
スコップをモデリングした流れは以下のような感じです
- 四角のオブジェクトを追加
- 大きさをスコップの大体の大きさに合わせる
- 全面を Extrude や Subdivide などを使って作成
- このとき Vertex や Face が被らないように調整する
- 位置の調整をして形を整える
- Inset と Extrude で取っ手の部分を作成
- 最後に全体を Bevel して角をなくす
という感じです
最終的には以下のようなモデルを作成しました
.stl ファイルでエクスポートすれば完了です
3Dプリンタで出力する場合はこれで OK ですがゲームなどのデータとして使う場合はこれでは不十分で Animation や Texture の設定が更に必要になります
スライシング
スライシングは作成した 3Dモデリングデータをプリンタでプリントできる形式に変換する作業のことを言います
スライスツールにはいろいろあり今回しようした QIDI-Print は QIDI-Tech というプリンタを販売しているメーカが無料で公開しているスライスツールになります
基本的にはプリンタのメーカがプリンタとスライスツールをセットで提供してくれていることが多いです
どんなスライスツールを使っても問題ないですがプリンタによっては使えないオプションなどがあるので注意しましょう (例えばサポートの細かい設定やノズルの速度など)
実は 3Dプリンタでプリントする際にはモデリングよりもこのスライシングの作業のほうが重要かもしれません
うまくサポートを設定できなかったり大きさの調整をミスると思ったとおりにプリントすることができなくなります
個人的に特に大事だと思うのは「ノズルの速度」と「サポートの調整」になります
ノズルの速度は一番下のレイヤーがうまくプリントボードに接着できるかに影響します
ノズル速度が早すぎるとうまくプリントボードに接着せず出来上がった際に反り返りが発生します
サポートの調整はオーバハングに影響します
自分は 75 - 80 度くらいのオーバハングまではサポートを使わないようにしています
なるべくサポートを使わないほうがプリントのミスを防ぐことができますがサポートがないとオーバハングには対応できないので 90 度の部分などは必須になります
特に端の部分のサポートがうまく設定できていないと印刷ミスになったりします
このあたりが 3Dプリンタ職人の腕の見せどころになるかなと思います
問題なければ出力します
最終的には「.gcode」というファイル形式を出力できれば OK です
プリント
あとは出力します
素材は PLA を使っています
だいたい 6 時間くらいかかっています
プリントが始まったら後は失敗しないように願うしかありません
一層目がうまくプリントできていれば基本的には大丈夫なはずです
あとはノズルのつまりやフィラメント切れの可能性がありますがほぼ起きることはないと思います
PLA はノズルから排出されてから冷えることで固まるので風を当てたりカバーを外して通気を良くすることでよりキレイにプリントできるかなと思います
プリントボードから剥がす
X-Smart 付属のプリントボードは曲がるので簡単に剥がすことができます
曲がらない場合や手でうまく剥がせない場合にはヘラなどを使って剥がしましょう
サポートも今回は手で取れました
これくらい大きなサポートであれば簡単に外せますが細かい部分のサポートは本体と密着することがあり外すのが難しくなります
そういう場合はペンチやニッパを使って外しましょう
試す
動画を見てください
それなりに使えていると思います
感想
そんなに難しいモデリングではなかったのですぐにできました
買おうと思えば買えるけどせっかく 3Dプリンタがあったので作ってみました
モデリングの勉強にもなったので良かったかなと思います
取っ手のオーバハングしている部分はあとでトリミングしてある程度キレイにしましたがもう少し丁寧にサポートを設定してもよかったかなと思います
オーバハング問題は FDM 形式の 3Dプリンタでは正直どうしようもないかなと思います
取っ手の部分に穴を開けてフックで掛けられるようにしたのは Good ポイントかなと思います
こんな感じで好きな形にできるのは自作の良いところかもしれません
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