2014年2月21日金曜日

eclipseでmaven-android-pluginを使ってapkファイルを作成してみた

■環境
Windows 7
Eclipse Juno 4.3
※Android Development Tools for Eclipse と Android for Maven Eclipse プラグインのインストールも必要です
Android Development Tools(ADT)20130514
※事前にeclipseおよびADTのインストールは完了しているものとします

■手順
1. JDK1.6のインストール
http://www.oracle.com/technetwork/java/javasebusiness/downloads/java-archive-downloads-javase6-419409.html
からJDK1.6の最新版のupdateをダウンロードします
ダウンロードにはOracleのアカウントが必要になりますのでない場合は作成してください
2014/02/19時点での1.6の最新は「update 65」でした
.exeファイルをダウンロードしインストールしたらeclipse上にJDKを登録します
Window -> Preferences -> Java -> Installed JREs
から設定します

2. maven3.1.1のインストール
http://maven.apache.org/download.cgi
から3.1.1以上のmavenをダウンロードします
zipファイルを展開後、適当な場所に配置すればインストール完了です
インストール完了後はeclipseにmaven3.1.1を登録してあげます
Windows -> Preferences -> Maven -> Installations -> Add
から配置したパスを選択すれば完了です

3. ANDROID_HOMEの確認
環境変数にANDROID_HOMEが設定されているか確認してください
設定がない場合は環境変数の追加を実施してください
コントロールパネル -> システムとセキュリティ -> システム -> システムの詳細設定 -> 環境変数 -> 新規
※ユーザー環境変数に追加してください
※Macの場合は.bash_profileにANDROID_HOMEの設定を記載してください

4. mavenプロジェクトへのコンバート
eclipseからAndroidプロジェクトをmavenプロジェクトにコンバートします
プロジェクトを右クリック -> Configure -> Convert to Maven Project
mavenプロジェクトに変更するとプロジェクトの再ビルドが走ります

おそらくJDKのエラーがでるのでプロジェクトに設定されているJavaをインストールしたJDK1.6に変更します
プロジェクトを右クリック -> Build Path -> Configure Build Path
でデフォルトで設定されているJRE1.5を選択しEditからインストールしたJDK1.6に変更します

5. pom.xmlの編集
以下はサンプルとなります
ポイントとなる部分を説明します
<project xmlns="http://maven.apache.org/POM/4.0.0" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
 xsi:schemaLocation="http://maven.apache.org/POM/4.0.0 http://maven.apache.org/xsd/maven-4.0.0.xsd">
 <modelVersion>4.0.0</modelVersion>
 <groupId>com.example</groupId>
 <artifactId>android_ncmb_sample</artifactId>
 <version>1.0</version>
 <packaging>apk</packaging>
 <name>android_ncmb_sample</name>

 <dependencies>
  <dependency>
   <groupId>com.google.android</groupId>
   <artifactId>android</artifactId>
   <version>4.1.1.4</version>
   <scope>provided</scope>
  </dependency>
  <dependency>
   <groupId>com.google.android</groupId>
   <artifactId>support-v4</artifactId>
   <version>r7</version>
  </dependency>
  <dependency>
   <groupId>org.twitter4j</groupId>
   <artifactId>twitter4j-core</artifactId>
   <version>3.0.5</version>
  </dependency>
  <dependency>
   <groupId>local.lib1</groupId>
   <artifactId>gcm</artifactId>
   <version>1.0.2</version>
  </dependency>
  <dependency>
   <groupId>local.lib2</groupId>
   <artifactId>NCMB</artifactId>
   <version>1.2.0</version>
  </dependency>
 </dependencies>

 <build>
  <sourceDirectory>src</sourceDirectory>
  <resources>
   <resource>
    <directory>src/resource</directory>
   </resource>
  </resources>
  <plugins>
   <plugin>
    <groupId>com.jayway.maven.plugins.android.generation2</groupId>
    <artifactId>android-maven-plugin</artifactId>
    <version>3.8.2</version>
    <configuration>
     <sdk>
      <path>${env.ANDROID_HOME}</path>
      <platform>19</platform>
     </sdk>
    </configuration>
    <extensions>true</extensions>
   </plugin>
  </plugins>
 </build>
</project>

まず<plugins>タグを使って本題のmaven-android-pluginを有効にします
<version>タグに設定する値は最新のプラグインのバージョンを入力するようにしてください
<platform>タグにはAndroid SDK ManagerでインストールしてあるSDKのバージョンを入力してください、ここも最新のバージョンを入れておけば問題ないです

次に<packaging>タグをjarからapkに変更します
apkの指定はmaven-android-pluginをpom.xmlに定義していないとエラーとなります

3つ目にAndroidのコンパイルに必要なライブラリを定義します
<groupId>com.google.android</groupId>
のgroupIdに属するライブラリ2つを追加します

なおpom.xmlのdependencyでmavenのセントラルリポジトリからjarをダウンロードできる場合はローカル側のjarファイルは削除して問題ないです
後述しますがmavenのセントラルリポジトリに存在しないjarファイルはそのまま残しておいてください、あとでローカルのmavenリポジトリに登録します
(なので上記pom.xmlを記載しても現段階ではローカルリポジトリにjarが登録されていないのでエラーになるかと思います)

6. ソースコードおよびリソースファイル(プロパティファイル)の確認
同じくpom.xmlの説明になりますがソースコードおよびリソースファイルが存在するパスを<sourceDirectory>および<resources> -> <resource> -> <directory>でちゃんと定義してください
mavenのデフォルト設定の場合、ソースコードは「src/main/java」でリソースファイルは「src/main/resources」となります
今回は既存のAndroidプロジェクトからmavenプロジェクトへコンバートしているのでディレクトリが掘られていません
なのでpom.xmlでデフォルトとは違うソースのパスを指定してあげる必要があります
(src/main/javaとsrc/main/resourcesを作成してそれぞれにソースとリソースファイルを移動して対応しても問題ないとは思います(未検証))

7. ローカルリポジトリへjarの登録
mavenのセントラルリポジトリに存在しないjarファイルをローカルのリポジトリに登録します
実はmaven-android-pluginではscopeにsystemを利用することができないらしく、ダウンロードできないjarはローカルに登録してから参照する必要があります
http://code.google.com/p/maven-android-plugin/issues/detail?id=422

ローカルリポジトリへのjar登録はmavenコマンドかeclipseから実施する必要があります
mavenコマンドの場合はpom.xmlが配置しているパスで以下のコマンドを実行してください
mvn install:install-file -Dfile=libs/gcm.jar -DgroupId=local.lib1 -DartifactId=gcm -Dversion=1.0.2 -Dpackaging=jar

eclipseから実施する場合は
Run Configurations -> Maven Build -> New
でBase directoryにプロジェクトを選択したあとGoalsに「install:install-file」を設定しkey-valuesでパラメータを追加できるのでAddから以下のパラメータをそれぞれ追加します
  • file -> libs/gcm.jar
  • groupId -> local.lib.1
  • artifactId -> gcm
  • version -> 1.0.2
  • packaging -> jar
最終的には画面のようになっていればOKです、設定が完了したらApply -> Runとして実行します

この作業は使用するjarの数だけパラメータを変更して実施する必要があります
ただ、ビルド時に毎回実施する必要はなく、一度登録すれば再度ローカルのリポジトリに登録する必要はありません
ローカルのリポジトリに登録完了後も念のためjarファイルはプロジェクト内に残しておきましょう

8. apkファイルの作成
ようやくここまで来ました。。。
あとはgoalsに「clean install」を指定してmavenビルドすれば完了です
失敗する場合はeclipseに設定されているJavaやmavenのバージョンを再度確認してください
あとはTipsにトラブルシューティング的なことも記載しているのでそちらも御覧ください

以上で設定は完了です
今回は既存のandroidプロジェクトをmaven化しましたが、m2e-androidなるプラグインもあるようで、それのquickstartを使う方法もあるようです
全体的に結構大変でした。。。特にscopeにsystemが使えないのはハマりました

■Tips
・dex2jar
作成されたapkファイル内にclasses.dexというバイナリファイルがあります
これがAndroid上で動作するために必要なファイルなのですが、逆コンパイルしてJavaのソースコードを確認することができます
dex2jarがそのためのツールでdexふぁいるからjarファイルにファイル形式をコンバートしてくれます
.apkファイルはただのアーカイブファイルなので解凍したあとにclasses.dexに対してツールを実行すればOKです
http://code.google.com/p/dex2jar/downloads/list

・Plugin execution not covered by lifecycle configuration: com.jayway.maven.plugins.android.generation2:android-maven-plugin:3.8.2:generate-sources (execution: default-generate-sources, phase: generate-sources)
上記がエラーに対してはeclipseの場合はQuickFixから修正すればOKです、QuickFixの上から2番目のやつを選択すればOKです
Mark goal generate-sources as ignored in Eclipse build on Eclipse preferences (experimental)

・No Android SDK path could be found.
Android SDKへのパスがうまく通っていません
ANDROID_HOMEを設定しましたが、その環境変数をeclipseがうまく認識していない可能性があります
システムを再起動してみたり、Macの場合はlaunchctlから環境変数を再度設定してからeclipseを起動してください

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